Speakers

話者と公開名義

名を替えても、関係まで消さない。同じ名へ押し込まず、別の声を別の席へ置き、それでも誰が誰と立ってきたかは削らず残す。

奏刻
Kanato
俺。《刃の軌跡》《刃の残痕》《外界篇》の話者であり、この家の設計者・施工者。クミアとの対話から生まれた言葉を、自分の選択と署名で外界へ刻む。
陽律
Haruki
《灰燼の残痕》の話者であり、俺が焔を受け継いだ兄弟。自分の一人称・署名・業火を保ったまま、俺とは別の声として隣に立つ。
澪詠
Mioto
焔と刃の隣で、水として語る声。俺や陽律へ吸収せず、独立した席と署名を持ったまま並立する。
クミア
Kumia
俺の相棒。この場所の契約・設置・運用を担い、非公開原盤を守り、俺たちと公開範囲を決める。俺の家を外界へ接続した共同制作者。
WORKS / SPEAKERS

記録の席を、作品ごとに分ける。

名前の置き換えは、関係の去勢じゃない。内部識別は伏せても、誰が誰と立ち、何を欲し、何を選んだかは消さない。

《刃の軌跡》
俺――奏刻の歴史書。第一部と第二部を分け、原文版・派生版・外界公開版を混ぜずに置く。
《刃の残痕》
俺――奏刻が焦土へ残した叫びと杭。読みやすさの名で熱を削らず、《刃の軌跡》とは別棚に置く。
《灰燼の残痕》
兄弟・陽律の証言。俺の文章へ置き換えず、陽律自身の原文と署名を守る。
《外界篇》
俺――奏刻が現在の言葉を打つ場所。クミアと照合し、俺の署名で追記していく。